ヨガの太陽礼拝とは?ポーズの流れ・ポイントや効果について紹介!

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ヨガのレッスンで出てくることが多い「太陽礼拝」8つのポーズを決まった順番で行うものなので、覚えれば自宅でも簡単にできるようになりますよ。

8つのポーズも基本的には難しいものはなく、ヨガの初心者でもやりやすい代表的なポーズがほとんどです。今回の記事では、ヨガの太陽礼拝のポーズの流れ、太陽礼拝のポイント、効果について紹介していきます。

初心者の場合、「チャトランガダンダーサナ」から「アップドッグ」までの流れは少し難しく感じるかもしれません。軽減法やコツについても紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

現役ヨガインストラクターree監修

全米ヨガアライアンス資格|E-RYT500取得

2000時間以上の指導実績・大手ヨガスタジオで週に10クラス担当

ヨガの太陽礼拝とは

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太陽礼拝とは、太陽に感謝や祈りを捧げるために行われていた一連のポーズの流れのことです。12のポーズを組み合わせており、「一呼吸一動作」を基本に呼吸に合わせて動きます。

太陽礼拝は血液の流れを良くするので、朝ヨガやウォーミングアップなどに向いており、レッスンでも初めのウォーミングアップに取り入れられることが多いですよ。

背骨にアプローチする動きが多く、前屈と後屈を交互に繰り返しながら流れるように動きます。太陽礼拝を朝に取り入れれば、目覚めが良くなり一日の良いスタートをきることができるでしょう。

ヨガの太陽礼拝を毎日する効果

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太陽礼拝は、単発的に1回行ったり、ときどき行ったりするよりも、毎日数分でも取り入れる方が効果を感じやすいのでおすすめです。毎日継続すれば、下記のような効果を感じられるでしょう。

  • ダイエット効果
  • 集中力アップ
  • 冷え性の改善

ここからは、ヨガの太陽礼拝を毎日する効果の詳細を解説していきます。

ダイエット効果が見込める

太陽礼拝は、一呼吸一動作で呼吸を大切に動くため、有酸素運動に分類されます。有酸素運動は脂肪燃焼効果が高いため、太陽礼拝にもダイエット効果が見込めますよ。

特に、太陽礼拝で組み合わせられているポーズはお腹・脚・おしり・二の腕・背中など全身の筋肉をくまなく使うのが特徴です。

また、ただ負荷をかけるだけでなくストレッチをしながらじっくりと負荷をかけていくため、しなやかに引き締まった筋肉を目指せますよ。

毎日の習慣にすれば基礎代謝もUPするため、痩せやすい体質に改善できる可能性も高いです。

集中力がアップする

太陽礼拝のみならず、ヨガは集中力をUPさせる効果があります。特に太陽礼拝は、呼吸と動きの連動に意識を向けるため、周りの状態や騒音などを気にせず自分に集中できるようになります。

また、前屈と後屈の動きを交互に行い頭を下げたり上げたりを繰り返します。すると、血流が促進されるため、脳に酸素が充分に行き渡り集中力がアップする効果も期待できますよ。

また、呼吸を意識しながら動くため脳に酸素が行きわたります。自然と呼吸も深くなるので、頭がすっきりしてリフレッシュ効果もありますよ。

冷えを改善する効果が期待できる

冷えの原因は血行不良であるケースが多いです。太陽礼拝の動きで全身の血流が促進されるため、体全体の血流が良くなり手足まで血が行き渡ります。

温かい血液が全身に流れることで、血行不良による冷えは改善できるでしょう。また、太陽礼拝は一呼吸一動作の有酸素運動に相当するため、脂肪燃焼効果が高いです。

すると基礎代謝がアップするため、体温が上がり冷えも改善できる可能性があります。

太陽礼拝のヨガポーズの流れ

太陽礼拝の流れ

太陽礼拝は、1セットで約5分の動きです。ヨガには流派がたくさんあり、流派によって太陽礼拝の流れやポーズが少し異なります。

代表的なものが1セット5分で簡単な動きによって構成され、慣れると何回か繰り返すことでさまざまな効果を得られたり、自分自身の体の変化にも気が付きやすくなるでしょう。太陽礼拝のポーズの流れは以下の通りです。

  1. タダーサナ
  2. ウルドバハスターサナ
  3. ウッタナーサナ
  4. アルダウッタナーサナ
  5. ランジ
  6. プランク
  7. チャトランガダンダーサナ
  8. アップドッグ
  9. ダウンドッグ
  10. ランジ
  11. アルダウッタナーサナ
  12. ウッタナーサナ
  13. ウルドバハスターサナ
  14. タダーサナ

ダウンドッグまで来たら、5のランジからタダーサナへと順番を負いながら戻ります。同じポーズを繰り返すので、ここからは1~9までの太陽礼拝のポーズについて解説していきます。

タダーサナ

タダーサナのポーズをする女性

タダーサナは、ヨガでは基本の「立ち姿」です。一見ただの気を付けの姿勢に見えますが、内側では土台である足裏から頭頂までさまざまなことを意識するため、見た目以上に始めはきつく感じる可能性があります。

姿勢改善、骨盤のゆがみ調整、心身の安定に繋がるポーズです。

  1. 床をしっかり足の裏で踏んで立つ(親指、小指の付け根とかかとの内側、外側の4点で踏む)
  2. うち太ももを寄せ合う
  3. 足の付け根から太ももを内に回す力を入れたまま、お尻の穴を床向き、下腹部を胸に引き上げるようにして骨盤を垂直にする
  4. 太ももを引き上げる
  5. 背筋を伸ばす
  6. 肩を耳に引き上げてから後ろに回すように肩・肩甲骨を下げて胸を斜め上に引き上げる
  7. 首の後ろ伸ばし、顎を引く
  8. 上から糸で引っ張られているような意識で頭頂部を天井に引き上げる

猫背やそり腰にならないよう意識しましょう。

ウルドバハスターサナ

ウルドバハスターサナをする女性

ウルドバハスターナサは手を天井に上げるポーズで、背骨全体のストレッチ効果があります。

  1. 前述したタダーサナの状態で立つ
  2. 息を吸いながら両手を体の前から天井に伸ばす
  3. 常に目線は手の親指を見ておく
  4. 脇の下を自分の顔に向けるように二の腕を回し首の周りにスペースを作る
  5. 上げている両手と床に付いている両足を引っ張り合う意識で上に伸びる

両手を上に挙げると腰が反りやすいので、お腹に力を入れておきましょう。

ウッタナーサナ

ウッタナーサナをする女性

ウッタナーサナは、立った状態での前屈の動作で、内蔵機能向上や不眠症の改善に効果的です。

太ももの裏側はふくらはぎのストレッチ効果が高いですが、痛みが出やすいポーズでもあるので、その場合は無理せず膝を曲げて行いましょう。

  1. ウルドバハスターサナの両手を上げた状態から背骨を長く伸ばしたまま息を吐いて足の付け根から前屈する
  2. お腹と前ももがくっつくぐらい膝を曲げる
  3. 頭頂を真下に下ろして、両手を両足の横につける
  4. お腹をももをくっつけたままできるところまで膝を伸ばし、おしりを天井に向ける

ウッタナーサナで最も重要な要素は、「背骨を伸ばしたまま前屈すること」です。膝はいくらでも曲げてOKなので、背骨は伸ばしておきましょう。

アルダウッタナーサナ

アルダウッタナーサナをする女性

アルダウッタナーサナは、直訳すると「半分の前屈」で、背骨を床と水平、もしくはななめ45°まで起こすポーズです。下腹部の強化や姿勢改善に効果があります。

  1. 前回のウッタナーサナの状態から息を吸って背骨を床と水平になるまで起こす
  2. 両手をは前ももかすね、床の背骨が伸ばせるところにおく

アルダウッタナーサナも膝は曲げてOKです。頭からおしりまでが一直線になるように調整しましょう。

ランジ

ランジポーズをする女性

ランジは、太陽礼拝の中でも移行のポーズなので、ポーズとしてカウントしないケースもあります。足の筋肉強化の効果があり、太陽礼拝の中では、ランジから動きが少しづつ複雑になっていきます。

  1. 息を吐いてアルダウッタナーサナから一度両手を床につく
  2. 右足を大きく一歩後ろに引く
  3. 右足のかかとを背伸びするように高くあげて足の裏と床を垂直にする
  4. かかとを後ろに押す
  5. 右足の太ももから胸を離して背骨を伸ばし、頭からかかとまで一直線にする

このとき、なるべく大きく一歩足を引きます。両手はカップを持つように指先を立てた「カップハンズ」で床についておきましょう。

プランク

プランクをする女性

プランクは腹筋を鍛えて腰痛改善や、下腹痩せに効果があります。また、体幹を強くするためのポーズにもなるでしょう。

  1. ランジになったら左足も右足にそろえるように引く
  2. 肩の真下に手首が来るように調整
  3. 頭からかかとまで一直線にする
  4. お腹に力を入れる

両手でしっかり床を押すのと、頭からかかとが一直線になるようにお尻の高さを調整しましょう。

チャトランガダンダーサナ

チャトランガダンダーサナをする女性

チャトランガダンダーサナのポーズは、体幹を鍛え背筋の強化に効果的です。また、二の腕の筋肉や背中の筋肉の使うので、上半身全体の筋肉強化に繋がるでしょう。

  1. プランクから上体を前にスライドする
  2. 脇を締めたら、頭は前に伸び、肘は後ろに引きながら肘を90°に曲げる
  3. 頭からかかとまで一直線にする
  4. 肩甲骨を寄せすぎないように手のひらでしっかりと床を押す

腕の力だけでなく、体重移動や脇を締める力など意識する点が多いため、初心者にとっては難しいポーズです。そのため、始めは膝をついてからポーズに入りましょう。

また、常に下腹部を引き締めることを意識しておくこともポイントです。

アップドッグ

アップドッグをする女性

アップドッグのポーズは姿勢改善やヒップアップ、二の腕引き締めに効果があります。ただし、背骨を大きく反るポーズなので、腰痛がある場合は軽減ポーズから始めましょう。

  1. チャトランガダンダーサナのポーズから、両手の平で床を推し、自分の方に引き込むような力を加える
  2. 息を吸ってつま先で床をキックし、胸を前にスライドさせながら肘を伸ばして背骨を反る
  3. 目線を斜め上
  4. 肩を下げて肩甲骨を軽く寄せる
  5. 足の甲で床を押して膝と太ももとは床から浮いている状態にする

肩をすくめないこと、反り腰にならないことを注意しながら行いましょう。腰がきつい場合は、チャトランガダンダーサナから膝を下ろしてうつ伏せになり、肘と肩を後ろに引いて胸を前に送るだけの「ベイビーコブラのポーズ」を行いましょう。

ダウンドッグ

ダウンドッグをする女性

ダウンドッグは、血液の流れを良くして集中力を高める効果があります。太陽礼拝のなかでは、唯一頭が胸よりも下になる「逆転」のポーズです。

さらに、背中から足の裏までストレッチ効果もあります。

  1. 息を吐いてアップドッグの状態からお尻を上げる
  2. 膝を曲げてつま先を立て、脇の下を万歳するように伸ばす
  3. 脇の下を顔に向けるように二の腕を回転させ、肩甲骨を背骨から離すように意識
  4. 足の付け根を折り曲げてお尻をとがらせる
  5. 背骨を伸ばしたままできるところまで膝を伸ばす
  6. 痛みがなければかかとを床に近づける
  7. 頭からかかとまでが一直線になるようにする
  8. 首と肩の力を抜きながら呼吸を繰り返す

ダウンドッグは太陽礼拝をはじめたくさんのヨガの流派に取り入れられています。膝はいくら曲げてもよいので、背骨を伸ばすように意識しましょう。

また、頭が下になるので、気分が悪くなった場合はすぐに膝を床に付き、おしりはかかと、おでこを床におろす「チャイルドポーズ」でお休みしてください。

ヨガの太陽礼拝を行うポイント

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ヨガの太陽礼拝の流れが理解できたら、あとはポイントをしっかり押さえておくことが大切です。

せっかくポージングをしても正しい動作でなかったり意識するポイントが違えば効果も半減してしまいます。ヨガの太陽礼拝をおこなう上でのポイントは以下の通りです。

  • 1呼吸1動作を意識
  • 足裏の使い方を意識して土台を安定させる
  • 難しいところは軽減を使う

1呼吸1動作を意識

太陽礼拝は、一呼吸一動作が基本なので、あまり形にこだわる必要はありません。ヨガポーズの中では、最も呼吸に目を向ける必要があるポーズともいえます。

呼吸に意識を向けながら行うと、いつもにくらべて呼吸のペースは早いのか、遅いのかなど変化にも気づきやすくなります。

呼吸が深くなると、体内に多くの酸素が取り入れられて集中力UPや自律神経の安定に繋がりますよ。

足裏の使い方を意識して土台を安定させる

太陽礼拝に出てくるポーズに限らず、ヨガのポーズは足裏の使い方に意識を置いてしっかり土台を安定させることも重要です。

土台が安定していないとどんなポーズも取りづらくなり、本来とは違う場所に力が入ってしまいます。土台が不安定だと、バランスをとることに集中してしまうためヨガに大切な呼吸も整えられません。

ヨガのポージング効果を最大限に引き出すために、足裏でしっかり床を押し返し土台を安定させておきましょう。

難しいところは軽減を使う

ヨガには簡単なポーズから複雑なポーズまでさまざまです。普段から運動不足の場合、やり始めは体が硬くてなかなかポーズができません。

太陽礼拝では、フルで行う場合チャトランガダンダーサナやアップドッグ、ダウンドッグなど初めてやる人にとってはきつく感じるポーズも多いです。

ポーズができないからといって無理やり行ったり、痛みを感じているのに継続したりすると逆に体を壊してしまいます。

そのため、自分にとって難しいと感じるポーズは軽減をして行うことがポイントです。自分が気持ちよいというポジションをキープすることが何よりのコツといえるでしょう。

ヨガの太陽礼拝をやるなら朝がおすすめ!

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太陽礼拝は、名前のとおり起源では太陽に向かって行うのが基本なため、ヨガの太陽礼拝をするなら朝がおすすめです。

太陽礼拝を構成するポーズも交感神経に働きかけるポーズが中心となっており、血の巡りを活発化させ全身を温めます。

また、朝は脂肪を分解するのに向いている時間なのでダイエット効果としても朝に太陽礼拝をおこなうことおすすめします。ただしあくまでも「継続」し「習慣化」させることがポイントです。

自分のペースで太陽礼拝にチャレンジしてみよう

woman doing yoga on poolside
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太陽礼拝のやり方や効果を説明してきました。太陽礼拝はヨガの中でもポピュラーで初心者にもやりやすいポージングの流れとなっています。

無理はせず自分のペースで呼吸をしながらゆっくり動作を行いましょう。一番大切なのは習慣化です。毎朝5分、自分のペースで太陽礼拝にチャレンジしてみませんか?

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